眼鏡をかけると老眼が進む、勘違いの理由

新しく遠近両用のメガネを作られた皆様は今、より快適な視生活を楽しまれていることと思います。そこで、本日は、メガネのことをもっと知っておいていただくために、いくつかのお話をしましょう。例えば、老視、つまり老眼のために、メガネを作ったと言うと「老眼鏡をかけると、より老眼が進むんじゃないの」ということを言われるかもしれません。 しかし、ご安心ください。それは先入観なのです。実際には、遠近両用メガネをかけて、老視が進むことはありません。では、どうして、そのような誤った先入観を持たれる人がいるのかというと、ずっと目が良くてメガネいらずだった「隠れ遠視」の方がいらっしゃるからです。そういう方の場合は特に、遠近両用メガネをかけて、老眼度数が上がったという勘違いが生まれることがあります。 少し難しい話になりますが、目のピント合わせというのは、自律神経がつかさどっています。そして交感神経で遠くを見て、副交感神経で近いところを見るという、役割分担をしているのです。近くを見るのが困難になってきたのに、無理して見ようとすると、副交感神経にかなりの負担がかかります。 脳から「頑張れ」と信号を出しても、目の方が追いつかなくなり、目に無理を強いる状態が続くことになります。 そこに、遠近両用メガネをかけることによって「目が楽な状態になる」と、それまで隠れていた遠視が現れてくるのです。これが、見かけ上、「老眼鏡をかけたら老眼が進んだ」と思われてしまう原因なのです。特に初めて遠近両用を作られた方は、半年から1年半後に(遠視の)度数が変わる場合があります。ですので、半年から1年後には、再び眼鏡店で視力測定されることをおすすめします。メガネも2本目以降になると、度数の変化はある程度おさまりますので、あまり心配しすぎることはないかと思います。ちなみに、急激な度数の変化は眼疾患の疑いもあるので、早めに眼科医にご相談ください。